治験関連企業で働く看護師の福利厚生について
看護師資格を持つ人が臨床開発・治験の分野で働くとなると、大体は「CRC(治験コーディネーター)」か「臨床検査技師」、「CRA(臨床開発モニター)」のいずれかとして働くことになるでしょう。それぞれの所属先は、CRCがSMO、臨床検査技師が病院勤務、臨床開発モニターがCROか製薬会社というパターンが最も多くなるでしょう。さらに、看護師から実際に転職する人の比率で考えると、SMO所属の治験コーディネーターというのが、臨床開発・治験関連企業で働く人の最も多いパターンとなります。
では、その待遇と福利厚生について実際の求人情報を参考に見てみます。
東京の大手SMOが出している、CRC経験者向けのCRC求人では、年収は350〜500万円(経験等を考慮)としています。福利厚生に関しては、「通勤手当」「雇用保険」「健康保険」「労災保険」厚生年金」といった各種保険系がまず完備しています。
続いて、各種休暇の制度は、求人情報上では「有給休暇」「年末年始休暇」「夏期休暇」「慶弔休暇」「育児休暇」「産前産後休暇」「介護休暇」が認められているという記述です。
未だ女性比率が圧倒的に多い看護師の状況を考えると、育児休暇と産前産後休暇が認められているというのはかなり助かる話です。その他の部分でも、年末年始やお盆等でちゃんと休みが取れるというのは、旅行計画なども立てやすく魅力です。また、これらからの高齢化社会では介護休暇も存在感を増してきています。
働く上でのサポートという点では「教育研修制度あり」という部分も重要です。給与面では昇給・賞与もありとなっている他、退職金もちゃんと出るようです。退職金は大概最低限の就労期間が設定されていますが、CRCは比較的長期にわたって働きやすい職業なので、まず期待してよいでしょう。
同様に未経験者でも歓迎という求人を見てみますと、やはりだいたい同じような福利厚生が揃っています。基本的な傾向として、福利厚生全般、特に休暇などの面で治験業界の看護師は恵まれているといってよいでしょう。