企業の医務室・健康管理室で働く看護師の関連資格
企業内医務室に勤務する看護師は、病院看護師などと違い、少数のチームで重要な役割を果たしたり、場合によってはほぼ一人で企業の健康維持を担うことがあります。ですので、病院勤務の場合は看護知識と医療知識の基礎に特化して、医師の指示の下動けばよかったものが、企業医務室看護師の場合、判断や企画のためにより広範な知識・スキルが必要になる場面が多くなります。
そうした意味合いから企業医務室・健康管理室で働く看護師には、持っておくと役立つ関連資格というものがいくつも存在します。関連資格の代表的な所を挙げると、「臨床心理士」「論理心理士」「行動療法士」「交流分析士」「心理相談員」などの心理カウンセラー関連資格と、救急救命士資格、運動療法士資格などです。
まず心理カウンセラー関係の資格ですが、近年の企業活動において最も健康上の問題として立ちはだかるのが、精神的な疾患・不調です。いわゆるうつ病や自律神経失調、その他統合失調やADHDなど、器質性や精神性の神経疾患と仕事上でのストレスがからみ合って実際の健康被害となる例が非常に増えているのが現代社会の様相でしょう。実際、企業内医務室において最も重要になるといっても過言ではない業務は、「カウンセリング」と「健康相談」なのです。カウンセリングにこうした心理カウンセラー関連資が関わるのは一目瞭然ですが、健康相談においても必ずしも肉体の問題だけが語られるわけではなく、大体は精神的なストレスなどと不調が密接に関わっているのが普通です。また、肉体的な不調が精神的な不安を呼んで、ますます体調を悪化させている例もありますし、デリケートな扱いを要求される疾患というものもありますので、心理カウンセラー関連資格は間違いなく持っておいて損はない資格と言えるでしょう。
また企業内医務室では急な発作や怪我などに対する応急処置も重要な役割ですので、救急救命士資格を持っておくことは自分にも周りにも大きな安心感を与えます。
これに事務全般をこなすためのPC資格などを加えて、医務室勤務の推奨資格と言って良いでしょう。